レトロゲーム機の黄ばみ(黄変)を元に戻す技術retr0bright(レトロブライト)。今朝晴れていたので、以前失敗した経験を元に実験してみました。
前回の記事はこちら
今回の実験方法
資料を元に考えられる前回の失敗の理由は、
- 過酸化水素溶液(ワイドハイターEXパワー)に漬け込む時間が長すぎた
- ジップロックを使ったため気泡ができて色むらが発生した
- 液体が水っぽすぎた
といったところかと考えました。
1番めの対策として、前回は6日間ワイドハイターに漬け込みましたが、今回は経過観察しながら黄ばみが薄くなったら取り出すことにしました。もとのレトロブライトは数時間の実験ですし。
また色ムラ対策として、ジップロックではなく「ワイドハイターを上から垂らして、まんべんなく濡らしたらラップをかけて乾燥を防ぐ」という方法を取ることにしました。この対策は2番めと3番めの問題の解決になるかと思います。
今回の実験対象
前回、まとめてハードオフで買ったスーファミコントローラー(300円)のジャンクです。
裏面。値札が剥がれてたので、店員さんに訪ねたら300円、ってことでした。シールはがし液でシールを剥がします。実はシールはがし液よりもっとコスパがいいのが100均で売ってるジッポオイルです。あれ付けてしばらく置けば簡単に剥がれます。
前回の失敗作との比較。左が今回の対象、右がレトロブライトの前回の失敗作。うーん、やっぱり今回のコントローラーも汚いですね。
分解、そして洗浄
まず、分解します。
相変わらず中も汚いし、外も汚い。とりあえずアルコールティッシュできれいにガワを拭いてあげます。
今回は、アルコールで拭いたあと、さらにマジックリンで磨き、汚れは徹底的に落としました。
また中のボタンやゴムもアルコールでキレイに拭きました。
日向において実験開始
開始0時間
前回と同じく、トレーの上にコントローラーを置いてワイドハイターを流します。その後ラップを掛けて日向に放置。
当然、黄ばんでますね。
開始3時間
あれ?すでに黄ばみ消えてませんか?ぶっちゃけ、もうよくない?ってレベルです。
LRボタンは黄ばんだままなのは、日差しがずれてボタンを置いてたところが影になっていたため。おそらくちゃんと日に当たっていればコントローラー表面と同じように黄ばみが消えていたと思います。
開始5時間
我が家のベランダから直射日光がなくなったので見に行ってみました。
すると……もうこれ十分でしょ??
ってことで、わずか5時間で実験終了することにしました。
ワイドハイターを洗い流して確認
洗い流したあと。前回と比べて、色むらは見られません。また黄ばみも驚くほど減ってます。LRボタンはもう少しやってもいいのかもしれません。
前回と結果の比較。左が今回の実験後、右が前回の実験後。
もう一度、始める前の画像を見てみましょう。
うん、今回かなりいい出来ですね。成功といっていいと思います。
本日の紫外線量
今日の東京の紫外線量は指数の中でも最も低い「弱い」です。にもかかわらず5時間でこの効果が見られているので、直射日光が当てられるなら、そこまで紫外線は強くなくてもいいのかもしれませんね。
より本格的に調べるなら紫外線測定器を使って計測したほうがいいでしょう。
まとめ
今回の実験から紫外線はそこまで強くなくても良さそうだということがわかりました。もともとretr0brightの実験でも当初は過酸化水素溶液と漂白溶液を混ぜたもののみで黄ばみを戻していたので、還元作用を強める効果はあるものの、そこまで重要度は高くないのかもしれません。
また、ネットの情報としては1週間や少なくとも3日以上の天日干しをやっていましたが、原典を読む限り溶液の濃度が高いものの数時間の実験でしたから、案外数時間で黄ばみは戻っているのでは?との予測は、今回5時間で成果が出ているので裏付けられたのではないかと思います。
やっぱり一次ソースを読むのは大事ってことですね。