スイッチを使ってて、勝手にジョイコンが動くという現象に出会ったことがある人は多いんじゃないかと思います。この現象、海外でもJoy-Con Drift(ジョイコンの漂流)と呼ばれ訴訟され無償交換になっています(余談なので記事の最後にまとめています)。私も購入後、半年過ぎた頃に「なにかおかしい、勝手に動いているような」と思うようになり修理に出した経緯があります。
今回、別のジョイコンでも同じ現象が発生してしまったため、自分でなんとかできないか?と思い一度分解してみることにしました。あつ森やってて、関係ないところの穴を掘ったり、虫が取れなくてイライラ状態でしたので。なお分解等の行為はサポート対象外になる可能性がありますので、ご注意ください。
ジョイコンの分解、その前に
単純にジョイコンドリフト現象が起きてるから直したいだけの場合、分解などというリスキーな作業を取る前に公式サイトを覗きましょう。一応、対策が書かれています。
私は直らないから分解するんですけどね。
前回ジョイコンを修理に出したときは申請出したときは保証内でしたが、任天堂に届いたときが保証外だったため料金が請求されました。それは仕方ないにしてもドリフトとは関係ない右コントローラーも一緒に出すよう言われ、なぜかそれも修理扱いとなり(全く問題ないコントローラーだった)2個分で4000円も請求されました。アホくさくて文句を言う気にもなりませんでしたよ。
ジョイコンの分解
裏のネジ(Y字ドライバー必須)4本を外します
まずは本体からジョイコンを外します。念の為、本体の電源は落としています。
裏にニンテンドー製品にはよく見るY字ドライバネジ(三叉になったネジ)が4つありますので外します。
バッテリーを持ち上げバッテリーホルダーにあるネジ(プラス)を外します
リチウムイオン電池が入ってました。電池を外すとバッテリーケースにプラスネジが4つあるので外します。
また電池のすぐ左にあるプラスネジ(バッテリーケースを取り付けているネジ)も外します。
基盤を固定しているネジを外していきます
バッテリケースを外したところ。
右にある金属の塊がアナログスティックのパーツになります。ついてるプラスネジを外すと、基盤もアナログスティックのパーツも外せます。ピラピラしているリボンコネクタは黒の部分(ストッパー)を上に上げれば外せますが、不慣れな人は外すと取り付けがうまくできないかもしれません。その場合、ピンセットで差し込むようにしてストッパーを倒してあげましょう。
Lボタン、ZLボタン、ーボタンを止めているプラスネジも外します。
基盤についたリボンコネクタを外し、基盤も取り外します
上記ネジを外すと、こんな感じでごそっと取れます。
スティックに汚れが目立ちます。
簡単な電気製品が動かない原因
大体まともに動かなくなった電気製品の原因は大きく3つ。
・電気回路にホコリが溜まっている
・電気回路の接点や接触が弱くなっている
・コンデンサの寿命
コンデンサの寿命以外ははんだ付けの必要もないので、分解と組み立てさえできるなら自分で直せます。
ぶっちゃけ買ってすぐに動かないのがホコリ以外の場合は、本来は不良品でリコール対象だと思います。
スティックのパーツ
アナログスティックのパーツ。ゴムが傷んでます。これが原因とは思えませんが・・・
ホコリを飛ばして洗浄
アナログスティックのパーツにエアダスターを吹き付けてホコリを飛ばします。
その後、接点洗浄剤(接点復活剤)をたっぷりかけて洗浄し乾かします。
組み立て直して、本体にセット。
組み直して挙動確認
挙動をチェックしてみたところ、ジョイコンドリフトの症状はかなり軽減されました。今までは勝手に動いて、それを止めようと逆向きに弾いても止まらなかったのがピタッと止まるように。同じ位置で軽く弾いて微妙な方向転換もできるようになりました。
ということは、このジョイコンドリフト現象の大半は機械の故障ではなくて、ホコリや汚れが原因ってこと??
まぁ昔のゲーム機なんて手垢がついたりするのよく取ってましたし。パーツが複雑になり、汚れを簡単に取れない構造になってることが問題、ということなんでしょうか。
【裏技】ズボラなあなたに3秒でジョイコンドリフトを直す方法
分解洗浄してまで直すのはめんどくさい!
そんなあなたのためにめちゃくちゃ簡単な方法を紹介します。
ずばり「直接噴射」です。
スティックの根本に上に紹介した接点洗浄液を直接噴射!グリグリと回してあとは放置。
この方法でも改善は見られました。ただ数日経つと元に戻っちゃう傾向があるのでその度やる必要がありますけどね。自転車の油差しみたいです。
海外では無償交換、日本では有償修理という対応の違い
アメリカが訴訟大国というのは有名ですよね。マクドナルドが客に出したコーヒーが熱くてやけどしたからと訴訟されたり。
で名前までついているこのジョイコンドリフトが訴訟にならないわけがなく。昨年、訴訟が発生。
これによりNintendo of Americaは無償対応しますと告知したため、裁判所は原告に和解を提案しているようです。
Nintendo recently told customer service representatives the company will no longer charge customers seeking Joy-Con repairs, and refund those who’ve already paid
この部分。修理代は請求しない、支払った修理代も返してくれる。
日本では依然として有償対応なのが釈然としないところです。半年で挙動がおかしくなるような商品ならテストプレイやデバッグしてた時に壊れないはずがないんですけどね。かつては2メートル上から落としても壊れないような耐久実験をしていた任天堂が、随分と壊れやすい商品を作るようになったものだなぁと思わずにはいられません。
Nintendo Swtich Liteでも発生するか?
実は対策がされてなさそうなのです・・・。
分解レポートされてる記事でも大きな変更点は見られていないようで、根本的な解決になっていません。新型も同様。しかもSwitch Liteの場合、壊れたらジョイコン付け替えとかできませんから本体ごと修理に送る必要が・・・。
現在、転売が横行しててスイッチの中古も新品以上の値段がついてますが、買わないほうがいいんじゃないかと思います。こんなに壊れやすい商品の中古を定価以上で買うなんて怖すぎです。
アナログコントローラーのパーツは売られてる
最近、ニンテンドースイッチが転売で買えないからとパーツを取り寄せて1から作った人がいましたよね。
アナログコントローラーのパーツくらいならAmazonで普通に買えます。ニンテンドーに修理に出したら2000円、自分で直せば1個あたり300円しないくらいですし、修理時間も1時間もあれば分解して組み立てるには十分でしょうから、自己修理も全然ありかと思います。
ドライバはY字ドライバと精密機械用のプラスドライバの2本でOK。あとピンセットは絶対あったほうがいいです。
精密ドライバは100均であるかな。