14歳の詩集 読了

ちょっとずつちょっとずつ読んでてやっと終わる。
この詩集には14歳から21歳まで作品がまとめられている。
3章構成で、中学時代、高校時代、大学時代ごとに分かれているようだ。
時代背景が知りたくてちょっと調べてみる。
著者の青梅典子さんが14歳の時代はプロフィールから換算して1976年。
残念ながら私は生まれていない為、ネットで検索。

キャンディーズやピンクレディー全盛時代のよう。
ベストセラーでも読んだことある本は村上龍の限りなく透明に近いブルーくらいかなぁ。
といったところで肝心の中身を読んでいった。
初期の作品(第1章)は自然に対してのものが多いみたい。お気に入りは「あけぼの」。
短いけれどぱっと頭に情景が浮かぶ。
小学校時代、夏休みに朝の6時から起きてラジオ体操に行っていた、そんな朝を思い出した。
2章になると人間(の心情)に対してかかれたものが目立ち始める。「友よ」は生きる力をわかせてくれる作品だと思う。これを読んだときはかなりモチベーションが低いときだっただけにありがたかった。他には「日曜日にはヨットを浮かべ」がお気に入り。何となく奥井亜紀さんの歌を思い出した。「理由なき恐怖」は不安に対する恐怖が前面に出された作品。「絶望は対象が分かっているから怖くない。不安は対象がわからないから怖い」大学時代、教職課程の教授が言っていた言葉ですが、その不安への恐怖が伝わる作品。短いものだと「生命の神秘」はかなりドキリとさせられた。「血まみれになって生まれてくるんだ」改めて言われると、怖い。怖いけどタイトルにあるような神秘性を感じる。
3章は全編を通して暖かさを感じる。「抱いてあげよう」などは読んでいるだけで暖かくなる。
読後、背伸びして明日もがんばろーと思わせる詩集だ。
願わくば作品一覧が欲しかった。ピンポイントに読みたい作品を探せればもっとよかったと思う。時系列に並んでいない点も残念だった。心の移り行きを時代単位で見るしかないのはもったいないと思う。著者は作品の最後に書いているように17歳で自殺した友がいる。その出来事を受けて詩がどのように変わったかが時系列に並んでいれば、作品のバックボーンが見えてきてもっと詩を観賞できたと思うとやはりもったいかなと感じた。


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makapy
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