古本屋で見かけ、買ってしまいました。
小学校の学級図書に「世界こわい話ふしぎな話傑作集」のシリーズがあってよく読んでたので、思わず手が。
このシリーズの中でも、本作と「血を呼ぶ絵 世界こわい話ふしぎな話傑作集―アメリカ編」は、私の最高級のお気に入りだったので。
手だけが動いて人を襲う、といったモチーフの作品ですが、本作では確信をつかずぼかしたまま終わります。そういうの好きです。
手が動くっていうのは映画ならアダムズファミリーを思い出しますし、小説なら中井拓志さんのレフトハンドを思い出します。
アダムズファミリーは言わずもがな、レフトハンドは角川ホラー初の大賞に輝いただけあって、ホラーとしてのおどろおどろしさのみならず、アクション性や意外性がふんだんに取り込まれた名作だと思います。
(こんなこと書いてると読みたくなってきました。)
本作は短編ながら独特の怪奇物っぽい雰囲気が出てていい作品だと思います。
残念ながら、児童書の方は入手不可のようですが、どうしても読みたい方は図書館で探すか、ハルキ文庫の「モーパッサン傑作選」に載っているようですのでお探しください。
ちなみに「血を呼ぶ絵」の方も絶版ですが、元の作品は「ラヴクラフト全集(3)」の「家の中の絵」ですので現在でも読むことができます。