先週えのもさんが遊びに来たときに一緒に観たDVDです。
買ったことすっかり忘れてDVDの山に埋もれていたのを発掘されました^^;
この作品、国内DVDでは発売されておらず海外から輸入したものです。
洋題は「EVIL DEAD TRAP 2」。
多分リージョンフリーと思われますので、個人輸入しても視聴可能かと。
私の場合DVXシリーズ使ってるので、
リージョン気にしなくて便利だったり・・・
挙動が若干怪しいときもありますがご愛嬌。
さて、この作品。どこにでもありそうなタイトルとは裏腹に、その実、中身はかなりカルトホラーです。
ストーリーを知るよりも、まずスタッフを見れば一目瞭然。
脚本 小中千昭
主演 佐野史郎
完璧、クトゥルーもの(^^
奇しくも、あのギミアブレイクで放送された「インスマスを覆う影」
より1ヶ月も前に劇場公開されているようです。
※劇場公開は1992年7月11日、インスマスは1992年8月25日。
<ストーリー>
映写技師の亜紀はかつて見知らぬ男の子供を身ごもり堕胎した経験を持つ。
そのため、日常では男性に極端に距離を置いた生活を送っていた。親友のTVリポーターである絵美はそんな亜紀に影山という男性を紹介する。
そんな中、巷では若い女性が子宮を切り取られ惨殺される連続殺人が発生。
犯人は亜紀であった。
亜紀は夜になると人格が変わったように男を求め女を殺していた。
ある日、オナニーを見られた亜紀が半ば無理やり影山と一夜を共にする。
その後、絵美は亜紀に影山をけしかけたことを告白。
亜紀は絵美を殺しに向かうが、それを分かっていた絵美とマンションで殺しあうことになる。
一度は逃げた亜紀だったが、事あるごとに意識に現れる工場へと足を運ぶ。
そこには人殺しを終えた亜紀がいた。
再び、絵美と殺しあうが、突然絵美が暴れだし倒れる。
その腹が割れなかから出てきたのは影山だった。
亜紀は影山を潰すが、精神病患者として入院する。
どこにヒデキが出てるんだよ!
といわれそうですが、亜紀の堕胎したと思われる子供の名前がヒデキ。
彼女は時折、その姿を目撃しています。
また佐野史郎扮する影山には既に死んだ子供がいて、名前がヒデキ。
影山の奥さん(どうみても影山より20くらい年取ってそうな風貌)は精神が病んでるらしく未だ生きてると思い込んでます。
ただラスト直前にはヒデキは影山の家に帰ってきてたりします。ナゾ。
さらに影山の子を身ごもっている絵美。
ストーリー的にはこれがヒデキ。
ラストに腹から影山が登場する(キモイです)のですが、そうなると影山そのものがヒデキ?
なら、堕胎した亜紀のヒデキの父は影山なのでしょうか?
ナゾです。
ここまで読んだ方でクトゥルーを知っていれば、この作品の元ネタは言わずもがなでしょう。
まさに「ダンウィッチ」。
悪魔の子を産み付けられ、その子の栄養分として生き血を捧げるというコンセプト。
同族婚を繰り返した村というのも、亜紀と絵美の2人の子供の名前が共通してヒデキであるところと掛けているのかもしれません。
ついでに、絵美のプロダクションの名前がダンウィッチでした。
また、要所要所に現れるバーのモニュメントにはクトゥルーと思われる邪神像が。
それにしても、ラヴクラフト・シンドロームの記事で
小中さんが「今度はダンウィッチを作りたい」と書いてるんですが、すでにその原型はできてたってことでしょうか。
記事に地下フェチとあるんですが、本作もラストは地下でした。
元ネタはともかく、これはこれで1つの作品としてまとまっていて楽しめました。
ちょっと勘弁してくれって、思うシーンもいくつかありますし。
ホラーだけでなく濡れ場でも。。
カルトなB級ホラーとしていろんな意味で突っ込み満載、見所満載のお手本のような作品かと思います(^^;
予備知識としてダンウィッチの怪を読んでおけばより楽しめるかも??