【書籍】夜までに帰宅(二宮敦人) 感想

角川ホラー文庫、二宮敦人さんの「夜までに帰宅」を読み終えました。
角川ホラーはラノベっぽい作品も多いのですが、この作品は輪をかけてそっち系の匂いのする作品でした。

ストーリーは、世界的なエネルギー不足に陥った日本の武蔵野が舞台。
節電のために法的に「夜」を定義してその期間はすべての生産的活動が制限されています。
警察すら動きません。
そんな「夜」に、テストが終わった高校生が「夜遊び」をすることに。
そこで事件に巻き込まれます。
設定は非常に面白いですし、どんどん先に読ませるものがあります。
私も1時間ノンストップで読み終えました。
ただモチーフは面白いんですが、文章を積み上げていくのがこの作者はあまりお得意ではないのかもしれません。
正直なところ冒頭の数ページを読んで、あまりの支離滅裂さに壁に文庫を投げつけそうになりました^^;
理由は以下のとおり。
・「高校最初の中間試験が終わった」当日に教師がある生徒を「赤点王」と呼ぶ。
・さらに高校最初の中間テストの直後にもかかわらず「次に赤点とったらヤバイ」というセリフがある。
・「いつも成績優秀なエミさんには」というセリフがある。住んでいる場所が大きく異なるためおそらく高校で出会ったはずだが・・・
などなど、ちなみにこの辺の指摘は冒頭8ページ分だけです。
編集者、気付かんのか?ほんとに気付かんのか?
でもね、面白いんですよ。作品自体は。
なのでまぁいいか、と思って読み進めちゃいました。
この作品は角川ホラー文庫から出てますがホラーじゃなくミステリーの中でもサスペンスですね。
※この辺からネタバレ多く含みます。
私としては最初に読んだ当たりで、「夜遊びメンバー」の中にスパイがいる。それはキョウカあるいはエミだろうと思ってました。(先生も考えられるけれどありきたりすぎる、と。)
まず間違いなくクリーチャーは出ないだろし、だとすれば「夜」を利用した犯罪行為は行われて巻き込まれる流れだろうと。
読んでいくと作中に唐原が「娘が二人いる」と発言したところで「こいつの娘、キョウカとその姉じゃね?」と思ったんですが、結局最後までそれをひもづけるネタはありませんでしたね。おっかしいなぁ、推理ミスか。
ま、この推理ミスがあったので内通者はエミの方だろうと思いながら読んでました。
エピローグのネタバレで結局両方とも、途中で寝返ってたって設定にはひっくり返りそうになりましたw
エミの似非ゆるふわでその実クソヤローという、ある意味ラノベのお約束なキャラには一安心です。
なんとなく作品のそこかしこに隙間のあるような書き方をしてますね。
スピンオフとか続編でも狙ってるのかな。
細かいことは気にせず、あっさり読めるサスペンス小説として面白かったです。


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